長月 廿七日|出張珈琲教室(越中八尾黒瀬谷)

黒瀬谷は、八尾の町から川沿いの道をしばらく走った先にあります。
谷あいをゆるやかに流れる久婦須川と、その両側に広がる田んぼ。
山の緑に囲まれた集落では、季節ごとに違う色や匂いが立ちのぼり、訪れる人を迎えてくれます。

春には道端に小さな花が咲き、シャクヤクの畑が一面に広がります。
夏には清流が涼しい風を運び、秋には稲穂が金色に波打ち、谷全体がやさしい光に包まれます。
歩いていると、水の音と鳥の声が背中を押してくれるようで、日々の慌ただしさを少し忘れさせてくれます。
ここでは、風景と暮らしが今も寄り添うように続いているのです。

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9月17日 アピタ珈琲教室

楽しいコーヒーの時間のはじまり──その60分ほど前。
まだ静かな教室で、生徒さんとふたり、来月のイベントについて打ち合わせをしました。

先月の 8月20日の中級抽出教室 で話題になったイベント計画を、今日は一つずつ形にしていく時間。

責任者のこと、人員配置、保健所への届出、仕入れや器具、オペレーション、メニュー……
当日の流れを思い描きながら、気になる点を書き出して整理していきます。
ノートにはびっしりと計画が書き込まれ、メールでの相談を経て、ついに本日の打ち合わせ。

話しているうちに、生徒さんの表情が少しずつ和らぎ、
最後には「大丈夫そうですね」という安心した顔に。
計画がぐっと形になり、イベントの輪郭がくっきりと見えてきました。

今回、生徒さんたちが挑戦するのは リレー・フォー・ライフ・ジャパン富山2025 でのカフェ出店。
がんと共に生きる仲間が集い、歩き、つながる特別な一日に、
自分たちのコーヒーで彩りを添えます。

リレー・フォー・ライフ・ジャパン富山公式サイトはこちら

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9月8日|北日本新聞「珈琲入門 その6」

富山駅前の空は、少しずつ群青に溶けてゆき、街の灯りが一つ、また一つとともりはじめていました。
この日の富山の日没は18時09分。
夏の名残と秋の気配が交わる夕暮れに、人々の影は長く伸び、空は静かに季節の色を映しています。

未明には月食も見られたそうです。
夜明け前の空に浮かぶ月は、刻一刻と姿を変えながら淡い光を落としていたといいます。
一日の始まりから終わりまで、空は絶えず物語を奏でていました。
昼の明るさから夕暮れの静けさへ、そして再び夜へ――
その大きな移ろいの中で、私たちは小さな一杯のコーヒーに心を寄せていたのです。

さて、楽しいコーヒーの時間のはじまりです。
この日のテーマは「メリタのアロマジック」。
これまで続けてきたいろいろなフィルターの検証も、今回でひと区切りとなります。
アロマジックは台形専用のフィルターで、円錐型のハリオV60にはそもそも合いません。
そこで今回は、同じ台形系のカリタを用いて検証を行いました。

(心の声:ここでメリタのドリッパーを使ってしまうと、検証の趣旨がブレるんですよね…。メリタの小さな一つ穴、あれがすべてを支配してしまう。お湯をどんなリズムで注いでも、結局は小さな出口のキャパシティで流れが決まってしまうんです。だから器の中でお湯が滞留してしまい、注ぎの工夫が味に映りにくい。要するに“注ぎを比べる実験”をしようとしても、穴の設計が先に色を塗ってしまうようなもの。

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8月31日 TJARの覇者、土井陵さんが来店されました

8月の終わりに

8月最後の日、ミクトに思いがけないお客さまが訪れてくださいました。
開店当初からお世話になっている方が連れて来てくださったのは、トランスジャパンアルプスレース(TJAR)の覇者、土井陵さん
著書にはサインまでいただき、心に残るあたたかなご縁の印を残してくださいました。

ちょうどこの日は、魚津市で開催された
「2025 Trans Japan Alps Race 講演会」(魚津市公式ページはこちら)。
土井さんが講師を務められた演題は「冒険の続き」。
日本アルプスを駆け抜けるこの壮大な大会は、まさに自然と人とが織りなす物語そのものです。

ミクトにとってTJARは、特別な想いがある大会です。
開店のころからのご縁で、まだ世に広く知られる前より応援させていただきました。
協賛や、スタート地点でのコーヒーの振る舞いを通して関わらせていただいている事は、今も大切なお店のイベントです。

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十周年祭の記録|グランジュエル富山今泉店 × MicT

富山ダイハツ・グランジュエル今泉店の十周年祭が幕を開きました。

8月23日と24日。
夏の盛り、陽射しはきらめき、空はどこまでも澄み渡るなか、
富山ダイハツ・グランジュエル今泉店の十周年祭が幕を開きました。
ミクトも、その節目の舞台に静かに寄り添わせていただきました。

振り返れば、グランジュエル様とはオープンの折より歩みを共にしてきた仲。
GJカフェの監修から始まり、エスプレッソマシンの導入、
幾度となく重ねたハンドドリップの練習、そしてバリスタトレーニング。
時が流れ、当時のスタッフの方々の多く配置換えや新たな道へと進まれましたが、
その努力の軌跡が積み重なり、いまの輝く今泉店があるのだと思うと、
胸の奥が温かく、懐かしさにやさしく包まれてゆきます。

この日のために、ミクトのスタッフは日々の業務と並行しながらも、
ひたむきに準備とトレーニングを積み重ねてきました。
その姿を思うと、誇らしさと感謝が自然とあふれてきます

朝。静かな光が降りそそぐ展示スペースは、
いつもは車で埋められているのに、
この日ばかりは祝祭の舞台へとその姿を変えていました。
夏休みの澄んだ空気に心が洗われるようで、
朝の時を刻むリズムさえ、特別に響いて感じられました。

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8月17日 ラテアート体験教室

可愛いハートのラテアート

午前のやわらかな光が差し込むなか、4名の方がラテアート体験に集まってくださいました。
お母さまと娘さんお二人、そしてご自宅でマッキネッタと電動スチーマーを愛用されている方。
それぞれの暮らしの中にコーヒーがすでにあり、その延長線上に「自分でラテアートを描く」という特別な体験が待っていました。

まずはエスプレッソマシンやスチームの説明、講師によるデモンストレーションから始まります。
カップにミルクが注がれると、ふわりと形が浮かび上がり、皆さんの瞳に驚きと期待の色が映りました。

そして、いよいよ挑戦。
一回目は講師がそばで手を添え、注ぎの流れを導きます。
カップの中に白い模様が現れると、小さな歓声があがり、思わず笑顔がこぼれました。

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8月16日第3土曜日の体験コーヒー教室

8月16日 送り盆の日の体験コーヒー教室

迎え火の余韻を残したまま、静かに今日を迎えました。
富山県では13日の夜、「おしょうらい(御精霊)」と呼ばれる小さな灯火に導かれて先祖の魂は家々へ戻ります。
今宵はその送りのとき──。高岡店の近くを流れる内川は、お盆休み期間の人々できっと、にぎわい、陽光が水面を照らし揺らめきに街が包まれていることでしょう。

一方、少し離れたミクトの店先には、穏やかな朝の空気が漂っていました。
その静けさは、これから始まるコーヒーの学びの時間に、柔らかな幕を開けるかのよう。

第3土曜日の体験コーヒー教室

今月の教室に集ったのは、お二人の生徒さん。
東京から訪れた、まだドリップの経験のない生徒さんと、
ご近所にお住まいで、ときおりハンドドリップを楽しまれている生徒さん。
二人並んだ姿は、どこか旅の途中のようにも見えて、教室そのものが小さな物語の舞台となっていました。

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